耳より医学(病気の解説)
2023-06-09 06:26:00
新型コロナウイルスワクチンの追加接種について
まず、欧米では80%の人が新型コロナウイルスに対する抗体を持っていると言われています。一方、日本人ではおおよそ50%の抗体保有率しかありません。
オミクロン株対応ワクチンは、重症化予防効果とともに、感染予防効果や発症予防効果も期待できるので。多くの人がワクチンを接種すれば、感染拡大の抑制につながります。
すなわち、抗体を持っている割合が上がれば感染する機会が減り、感染する機会が減れば他の人への感染も減ることになります。
また、個人個人の観点から言えば、4回目・5回目のワクチン接種をしている方は、感染しても比較的症状が軽い人が多い。また、接種から半年以上経つと、血液中の抗体量が減少しワクチンの効果が弱まり、感染リスク・重症化リスクが高くなると言われています。
若い人は新型コロナウイルスに感染しても、重症化しないと言われていますが、死に至るような重症化はしないという意味で、症状が軽いという意味ではありません。発熱や倦怠感などつらい症状が出ます。
接種後の副反応については、発熱、倦怠感など強い人もいます。しかし、実際に新型コロナウイルスに感染するとさらに強い症状がでます。また、仕事に行けない、子どもや高齢の両親に感染する場合もあります。ワクチン接種は任意ですので、これまで述べてきたことを十分考慮して接種するかどうかを決定していただければと思います。
おおみち耳鼻科”耳より医学”