耳より医学(病気の解説)

2023-04-19 06:38:00

マイコプラズマ感染症

マイコプラズマ肺炎は3-4年周期で流行すると言われていますが、最近は周期がはっきりしません。

好発年齢は4歳前後から20才くらいまでの若年者に多く、1才未満の発症は比較的少ないようです。

マイコプラズマ肺炎の特徴咳が強く肺炎の状態の割には全身状態がよいことです。血液検査では正常範囲のことが多く、ペニシリンやセフエ系抗生剤で効果がないことも特徴です。抗原検査キットが早期の診断に役立ちます。

しかし、全身状態が良い場合、頑固な咳の患者様全てにこの検査をすることは経済的負担の面からも困難です。そこで日常臨床的には頑固な咳のある患者様には流行時期にはマイコプラズマに効果のあるマクロライド系抗生剤を投与します。

また、中耳炎や急性副鼻腔炎も合併することがあります。さらに稀ですが髄膜炎、小脳失調、血管内凝固などにも注意が必要です。

おおみち耳鼻咽喉科“耳より医学“