耳より医学(病気の解説)

2023-04-19 06:36:00

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時の無呼吸は正常の子供にも起りますが呼吸中枢の未成熟性や、出生後の適応発達が遅れている場合には覚醒反応が低下しております。さらに上気道の狭窄など無呼吸からの回復を遅らせる原因があれば、さらに呼吸中枢の低酸素状態が起こり、突然死を引き起こす可能性もあります。特に耳鼻咽喉科領域では扁桃の肥大、アデノイド増殖症、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎など呼吸抵抗の増強因子が影響すると考えられています。また、うつ伏せで寝る子供にも多く、上気道の圧迫や呼吸機能の抑制に注意する必要があります。ご心配な場合には自宅で睡眠中の子供さんの呼吸状態を観察、さらには機械で無呼吸状態を測定します。いずれにせよ、いたずらに心配するのではなく、無呼吸状態は正常状態でも起りますので病的な状態なのか、原因は何かを診断することが必要です。

おおみち耳鼻咽喉科 “耳より医学”