耳より医学(病気の解説)
2023-04-15 18:52:00
結核について
一般的には結核は過去の病気のように誤解されていますが、医療機関では常に注意すべき感染症のひとつです。
咳、微熱、全身倦怠感が長引くような場合には肺結核も疑われます。菌が肺の他の部分に広がったり、リンパ流や血流を介して他臓器での繁殖や全身に拡散します。
冒される他臓器としては頚部リンパ節が最も多く、結核は喉頭、腸、腹膜、また眼や耳、皮膚、生殖器にまで拡がることもあります。結核菌が血流を介して結核性髄膜炎を起こすこともあり、適切な治療が遅れると、生命に危険なばかりでなく、治っても脳に重い後遺症を残すことがあります。
結核の検査にはレントゲン写真、ツベルクリン反応、喀痰検査などがありますが、判定が困難な場合もあります。そこで、最近では、QFT検査と呼ばれる血液検査も可能となっています。
いずれにせよ、疑わしい場合には医療機関で相談されることが必要です。
おおみち耳鼻咽喉科“耳より医学“