耳より医学(病気の解説)

2023-04-03 06:18:00

花粉症の手術治療

アレルギー性鼻炎に対する手術療法を解説します。鼻の粘膜に抗原(花粉やほこりなど)が付着して起こる免疫反応なので粘膜を減量することで反応を減少させます。レーザー手術では一定の範囲のみの粘膜を蒸散し、出血が少ないので外来で行えます。局所麻酔剤のついた綿を鼻の中に15分程度留置し、無痛状態でレーザー光線を10分程度照射します。術後数日間は鼻閉がありますが1週間程度で改善します。注意点は永続的なものではなく1年程度で粘膜は再生します。

一方、出血対策が必要な手術では入院が必要です。入院が可能な患者様には鼻の粘膜を切除します。切除しますので効果はより持続しますが、やがては再生します。その効果をより確実にするために鼻の奥にある分泌やくしゃみ反射に関係した神経を焼灼する方法もあります。

患者様のライフスタイルの応じた手術療法を選択することが大切です。

おおみち耳鼻咽喉科“耳より医学”