耳より医学(病気の解説)
2023-03-30 05:51:00
小児アレルギー性鼻炎
鼻づまりは小児アレルギー性鼻炎の特徴ですが幼小児では訴えることができず、検診以外では睡眠障害などで気づかれます。喘息児の約70%がアレルギー性鼻炎を合併し、コントロール不良が症状を悪化させる傾向があります。
治療の目的は小児でも日常生活の苦痛を無くすこと(QOLの改善)です。幼小児では細菌感染の合併も多く、鼻閉を増強させます。鼻汁の細胞を参考にして感染症の合併を鑑別し、治療することが必要です。
薬物治療は抗ヒスタミン剤と点鼻薬が主体です。局所治療では鼻処置により鼻粘膜を広げ、鼻汁吸引により、鼻閉から開放されますが、なんと言っても治療の原則は抗原(ハウスダストや花粉など)の除去です。花粉症の流行期に子供さんもマスクの着用、ご家族は洗濯物や布団を外に干さない、帰宅前に服の花粉を払うなども有効です。
おおみち耳鼻咽喉科“耳より医学”